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専門家コラム2026-05-21最終更新:2026-07-155

矯正中の食事制限と注意点|食べてはいけないものと食べやすいメニュー

矯正中の食事制限と注意点|食べてはいけないものと食べやすいメニュー

矯正中の食事制限と注意点|食べてはいけないものと食べやすいメニュー

こんにちは。歯科医師です。矯正治療を始めると,多くの患者さんから「何を食べていいの?」「装置が外れたらどうしよう…」というご相談をいただきます。せっかく決意して始めた矯正治療,食事のたびに不安を感じるのはつらいですよね。

今回は,矯正中の食事で気をつけたいことや,食べやすいおすすめメニューを,患者さんの目線でわかりやすくお伝えしていきます。

矯正治療の基本情報をおさらい

治療期間の目安

  • ワイヤー矯正(表側・裏側):おおむね2〜3年(その後,保定期間が2年程度)
  • マウスピース矯正(インビザライン等):軽度なら半年〜1年,全顎なら2〜3年
  • 部分矯正:数ヶ月〜1年程度

費用の目安(基本的に自費診療です)

矯正治療は,唇顎口蓋裂など一部の先天性疾患を除き,原則自由診療(保険適用外)となります。

治療方法費用の目安
ワイヤー矯正(表側)60万〜100万円
裏側矯正(舌側)100万〜150万円
マウスピース矯正30万〜100万円
部分矯正10万〜40万円

※調整料(毎月3,000〜5,000円程度)が別途かかる医院もあります。

矯正中に「食べてはいけないもの・注意したいもの」

特にワイヤー矯正をしている方は,装置の破損や脱離を防ぐために食事内容に注意が必要です。

1. 硬いもの(装置が壊れやすい)

  • おせんべい,フランスパン,ナッツ類
  • 氷,飴を噛む行為
  • 骨付き肉,りんごの丸かじり

2. 粘着性のあるもの(装置にくっつく)

  • キャラメル,ガム,ハイチュウ
  • お餅,グミ

3. 着色しやすいもの(特にマウスピース・透明装置の方)

  • カレー,ミートソース
  • コーヒー,紅茶,赤ワイン
  • キムチ,ターメリックを使った料理

4. 繊維が挟まりやすいもの

ほうれん草,もやし,ニラ,えのきなどは装置に絡まりやすいので,食後の歯磨きを念入りに行いましょう。

マウスピース矯正の方への注意点

マウスピース矯正は装置を外して食事ができるのが大きなメリットです。ただし,以下の点にご注意ください。

  1. 装置をつけたまま飲食しない(水以外)。色素沈着や虫歯リスクが上がります。
  2. 食後は必ず歯を磨いてから装着する
  3. 1日20〜22時間の装着時間を守るため,間食はできるだけ控える

痛いときに食べやすい!おすすめメニュー

矯正の調整直後(最初の3〜5日)は歯が浮くような痛みが出やすく,硬いものを噛むのがつらいものです。そんなときは以下のような「やわらかメニュー」がおすすめです。

主食

  • おかゆ,雑炊,リゾット
  • うどん,にゅうめん
  • オートミール

主菜・副菜

  • 豆腐,茶碗蒸し,卵料理
  • 白身魚の煮付け,ハンバーグ(やわらかめ)
  • ポトフ,シチュー,ミネストローネ
  • マッシュポテト,かぼちゃの煮物

デザート・間食

  • ヨーグルト,プリン,ゼリー
  • バナナ,すりおろしりんご
  • スムージー

食事のあとに必ずしてほしいこと

矯正中は虫歯・歯肉炎のリスクが通常より上がります。次の3つを習慣にしましょう。

  1. 毎食後の歯みがき(特に装置のまわり)
  2. 歯間ブラシ・タフトブラシ・フロスの併用
  3. フッ素入り歯磨剤や洗口液の活用

外出先で歯みがきできないときのために,携帯用歯ブラシセットをかばんに入れておくと安心です。装置まわりのピンポイント清掃にはワンタフトブラシ,仕上げにはジェットウォッシャーも役立ちます。

🦷 記事内で紹介したケアグッズ

携帯歯ブラシセット|外出先の歯みがきに 見てみる →
プラウト(ワンタフト)|装置まわりのピンポイント清掃に 見てみる →
ドルツ ジェットウォッシャー|装置を避けながら水流でケア 見てみる →

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装置が外れた・ワイヤーが飛び出した場合

「ブラケットが取れた」「ワイヤーが頬に刺さる」といったトラブルは,矯正中に意外とよくあります。放置すると治療計画に影響しますので,できるだけ早く担当医に連絡してください。応急処置として矯正用ワックスを装置に貼ると,頬への刺激を抑えられます。

まとめ

矯正中の食事は,最初こそ「あれもダメ,これもダメ」と感じるかもしれませんが,コツをつかめば工夫しながら楽しめます。痛みがある時期は無理せずやわらかいものを,慣れてきたら少しずつ普段のメニューに戻していきましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。お口の状態や装置の種類によって注意点は異なりますので,具体的な食事制限や不安な点は,必ずかかりつけの歯科医師にご相談ください。

🔬 専門家のひとこと|歯科医師より

インプラントやマウスピース矯正は,適応症と患者さんのデンタルIQが必要です。やたらに勧める歯医者は危険。治療方針をしっかり説明する歯科医院を選んでください。また,治療と同じくらい大切なのが毎日の口腔ケアです。高いインプラントや詰め物をしても,口腔ケアがおろそかになれば2〜3年で脱落することもあります。矯正も,ケアを怠って虫歯や歯周病になってしまえば意味がありません。

⚕️ 医療情報についてのご注意

本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。

参考情報

  • 厚生労働省「e-ヘルスネット:歯と口の健康」
    https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
  • 日本歯科医師会「テーマパーク8020」
    https://www.jda.or.jp/park/
  • 公益社団法人 日本矯正歯科学会「矯正歯科治療を始める方へ」
    https://www.jos.gr.jp/
  • 日本臨床矯正歯科医会
    https://www.orthod.or.jp/
  • Zheng M, et al. "Caries risk in orthodontic patients: A systematic review." European Journal of Orthodontics, 2013.

監修:現役の歯科医師|監修・編集方針を見る ›

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