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専門家コラム2026-05-24最終更新:2026-06-196

子どもの歯並び矯正|何歳から?費用と治療の流れ

子どもの歯並び矯正|何歳から?費用と治療の流れ
# 子どもの歯並び矯正|何歳から?費用と治療の流れ

「うちの子の歯並び,ちょっと気になるけれど,矯正っていつから始めればいいの?」
「費用はどれくらいかかるの?保険はきくの?」
お子さんを持つ親御さんから,診療室で本当によくいただくご質問です。今回は,小児矯正の開始時期・費用・治療の流れについて,できるだけわかりやすくお話しします。

1. 子どもの歯並び矯正は何歳から始めるべき?

結論からお伝えすると,多くのお子さんで「6〜10歳ごろ」が矯正相談のベストタイミングです。ただし,症状によって最適な開始時期は異なります。

小児矯正は「2つのステージ」に分かれます

  • 第1期治療(おおよそ6〜10歳):乳歯と永久歯が混在する「混合歯列期」に行う治療。あごの成長を利用して,土台となる骨格や歯列のスペースを整えます。
  • 第2期治療(おおよそ12歳以降):永久歯が生えそろってから,ワイヤーやマウスピースで歯を一本一本きれいに並べる治療です。

早めに相談したほうがよいケース

  • 受け口(下のあごが前に出ている)→ 3〜5歳でも相談を
  • 指しゃぶり・口呼吸・舌の癖がある
  • 前歯が極端に出ている,デコボコしている
  • あごが左右にずれている

特に受け口は,早期介入で骨格的な改善が期待できる代表的なケースです。「まだ早いかな」と思っても,一度ご相談されることをおすすめします。

2. 費用の目安|保険はきくの?

ここが,親御さんが一番気になるところですよね。正直にお伝えします。

子どもの歯並び矯正は,原則として「自費診療(保険適用外)」です。見た目の改善を目的とした矯正は,健康保険の対象外と定められています。

費用の目安(自費診療)

治療内容 費用の目安
初診相談料 無料〜5,000円
精密検査・診断料 3〜6万円
第1期治療(小児矯正) 15〜40万円
第2期治療(本格矯正) 30〜80万円
調整料(毎月) 3,000〜5,000円

保険適用になる例外ケース

以下のような場合は健康保険が適用されます

  • 厚生労働大臣が定める「先天性疾患」(口唇口蓋裂など指定の疾患)に伴う咬み合わせ異常
  • 顎変形症(外科手術が必要な重度のあごのずれ)

また,矯正治療費は医療費控除の対象となる場合が多くあります。確定申告で税負担が軽くなる可能性があるので,領収書は必ず保管してくださいね。

3. 治療期間の目安

  • 第1期治療:1〜3年(装置使用は1〜2年,その後経過観察)
  • 第2期治療:2〜3年(その後,保定期間として1〜2年)

「思ったより長い…」と感じるかもしれませんが,子どもの成長を活かしながら進めるため,無理のないペースで行います。

4. 治療の流れ

  1. 初診相談:お悩みをうかがい,お口の中を簡単に拝見します。
  2. 精密検査:レントゲン・歯型・口腔内写真などを撮影。
  3. 診断・治療計画の説明:費用・期間・装置の種類を詳しくご説明します。
  4. 治療開始:装置の装着・調整を継続。
  5. 保定期間:歯並びを安定させるため,リテーナー(保定装置)を使用。

5. よく使われる装置の例

  • 拡大床(プレート):あごを広げてスペースを作る装置
  • ムーシールド・プレオルソ:受け口や口呼吸の改善に使うマウスピース型装置
  • ヘッドギア:上あごの成長をコントロール
  • 小児用マウスピース矯正:取り外し可能で目立ちにくい

6. 親御さんに知っておいてほしいこと

矯正治療は「やればやるほどいい」というものではありません。お子さんの協力度・成長段階・癖によって結果が大きく変わります。装置を嫌がる時期もあるかもしれませんが,無理強いせず,歯科医院と相談しながら進めることが大切です。

また,ネットやSNSの情報だけで判断するのは危険です。お子さん一人ひとり,お口の状態は本当に違います。気になる症状がある場合は,必ず歯科医師にご相談ください。セカンドオピニオンを求めることも,まったく失礼ではありません。

まとめ

  • 小児矯正の相談は6〜10歳が目安。受け口は早めに。
  • 費用は原則自費。第1期で15〜40万円,第2期で30〜80万円が目安。
  • 治療期間は数年単位。あせらず,お子さんのペースで。
  • 気になることは,まず歯科医院で相談を。

🔬 専門家のひとこと|歯科医師より

インプラントやマウスピース矯正は,適応症と患者さんのデンタルIQが必要です。やたらに勧める歯医者は危険。治療方針をしっかり説明する歯科医院を選んでください。また,治療と同じくらい大切なのが毎日の口腔ケアです。高いインプラントや詰め物をしても,口腔ケアがおろそかになれば2〜3年で脱落することもあります。矯正も,ケアを怠って虫歯や歯周病になってしまえば意味がありません。

⚕️ 医療情報についてのご注意

本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。


参考情報

  • 厚生労働省「医療費控除の対象となる医療費」
    https://www.mhlw.go.jp/
  • 日本歯科医師会「テーマパーク8020 ─ 矯正歯科について」
    https://www.jda.or.jp/
  • 公益社団法人 日本矯正歯科学会「一般の皆さまへ」
    https://www.jos.gr.jp/
  • 日本小児歯科学会「子どもたちの口と歯の質問箱」
    https://www.jspd.or.jp/
  • Proffit WR, Fields HW, et al. "Contemporary Orthodontics" 6th ed., Elsevier.

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり,個別の診断・治療方針を示すものではありません。実際の治療判断は,必ずかかりつけの歯科医師・矯正歯科医にご相談ください。

監修:現役の歯科医師|監修・編集方針を見る ›

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