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専門家コラム2026-05-10最終更新:2026-07-165

歯が急に痛くなった!応急処置と休日診療所の探し方・電話で伝える内容

監修:現役の歯科医師

臨床経験をもとに本音でお伝えします|監修・編集方針を見る ›

歯が急に痛くなった!応急処置と休日診療所の探し方・電話で伝える内容

こんにちは。歯科医師です。

「夜中に突然、歯がズキズキ痛み出した……」「食事中に急に激痛が走った……」そんな経験はありませんか?歯の痛みは前触れなく襲ってくることが多く、しかも我慢するのが本当につらいものです。今回は、急な歯の痛みが起きたときに自宅でできる応急処置と、歯科医院を受診すべきタイミング、そして気になる費用や治療期間についてもわかりやすくお伝えします。

なぜ歯は急に痛くなるの?よくある原因

急な歯の痛みには、いくつか代表的な原因があります。

  • むし歯の進行:神経に近づくと突然強い痛みが出ます
  • 歯髄炎(神経の炎症):何もしなくてもズキズキ痛むのが特徴
  • 歯根膜炎・根尖性歯周炎:噛むと痛い、浮いた感じがする
  • 知覚過敏:冷たいものでキーンとしみる
  • 親知らずの炎症(智歯周囲炎):奥歯のはぐきが腫れて痛む
  • 歯のひび割れ・破折:硬いものを噛んだ瞬間に激痛

原因によって対処法も異なるため、まずは「どんな痛み方か」を冷静に観察することが大切です。

今すぐできる!自宅での応急処置5つ

歯が痛いときの応急処置:頬を冷やす・市販の鎮痛薬・ぬるま湯うがい
応急処置の基本3点:頬の外側から冷やす/市販の鎮痛薬/ぬるま湯でやさしくうがい

1. お口の中を清潔にする

まずはぬるま湯で優しくうがいをして、痛む部分の食べかすを取り除きましょう。歯ブラシでそっと汚れを落とすだけでも、痛みが和らぐことがあります。

2. 痛む部分を冷やす

頬の外側から濡れタオルや保冷剤(タオルで包んだもの)で冷やすと、炎症が落ち着き痛みが軽減します。逆に温めたり、お風呂で長湯したり、お酒を飲むのはNG。血行が良くなって痛みが強くなります。

3. 市販の鎮痛剤を使う

ロキソプロフェンやイブプロフェンなどの市販鎮痛剤は、急場をしのぐのに有効です。用法用量を必ず守ってください。妊娠中・持病のある方は薬剤師にご相談を。

4. 詰め物が取れた・歯が欠けた場合

取れた詰め物は捨てずに保管し、清潔なケースに入れて受診時に持参しましょう。歯が欠けた場合は、鋭利な部分で舌や頬を傷つけないよう注意してください。

5. 歯が抜けてしまったとき(外傷)

抜けた歯は絶対に乾燥させないでください。牛乳または市販の歯牙保存液に浸して、できれば30分以内に歯科医院へ。条件がよければ再植できる可能性があります。

歯医者に行くべきタイミングは?

まず自分でできる簡単な見極め方があります。冷たいものを食べたときなどの一過性の痛みで,鏡を見て歯のカタチに明らかな異常がなければ,少し様子を見てよいでしょう。一方,鏡を見て歯に欠損がある,または歯ぐきが腫れているのが分かる場合は,様子を見ずすぐに受診してください。

鏡でのセルフチェック:歯の形が正常なら様子見OK,欠け・歯ぐきの腫れがあれば即受診
鏡でセルフチェック——左:歯の形に異常なし→少し様子を見てOK/右:欠け・歯ぐきの腫れ→すぐ受診

応急処置はあくまで一時しのぎです。次のような症状があれば、できるだけ早く受診してください。

症状受診の目安
ズキズキ続く痛み・夜眠れない痛み翌日〜2日以内
顔やはぐきが腫れている当日中(休日診療も検討)
発熱を伴う・口が開きにくいすぐに受診(救急対応)
歯が抜けた・大きく欠けた30分〜1時間以内
冷たいものでしみる程度1週間以内に予約

夜間や休日は、各自治体の「休日夜間歯科診療所」を利用できます。いざという時に慌てないよう,かかりつけの歯医者に,休日診療所の情報をあらかじめ尋ねておくのもおすすめです。

休日歯科診療所の探し方

実際に休日・夜間に診てくれる歯科医院を探す方法を、3つのステップでご紹介します。

1. まず公的サイトで探す

医療情報ネット(ナビイ)で、「休日夜間対応医療機関」または「現在診療中の医療機関」→「歯科診療所」→地域・受付時間で検索できます。

2. 市区町村名で検索する

例:「〇〇市 休日 歯科 診療」「〇〇区 休日急患 歯科」。自治体や歯科医師会のページが出てくることが多いです。

3. 電話で確認する

ナビイには休日夜間対応医療機関の電話案内(0570-000692)も掲載されています。症状の緊急度に迷う場合は、実施地域であれば#7119に相談できます。お子さんの場合は#8000も候補です。

電話で伝える内容

いざ電話をかけるとなると,何を話せばよいか迷うものです。次のような内容を伝えるとスムーズです。

「本日、休日診療で受診できる歯科を探しています。
場所は〇〇市〇〇付近で、移動手段は徒歩・車・電車です。
症状は、〇日前から〇〇が痛い/腫れている/出血している/詰め物が取れた/歯が欠けた、です。
痛みの強さは10段階で〇くらいです。発熱はあります/ありません。
持病・妊娠・服薬・アレルギーは〇〇です。
今日診てもらえる時間、費用の目安、保険証や必要な持ち物を教えてください。」

顔の腫れが強い、息苦しい・飲み込みにくい、出血が止まらない、外傷が大きい場合は、歯科を探す前に119番または#7119に相談するのが安全です。

気になる治療費と期間の目安

急な痛みの原因別に、おおよその費用と治療期間をまとめました(あくまで目安です)。

治療内容費用目安(保険適用・3割負担)治療期間
初診・応急処置のみ約2,000〜3,500円1回
むし歯の充填治療約1,500〜3,000円1〜2回
根管治療(神経の治療)約3,000〜8,000円(全体で)3〜6回・1〜2か月
抜歯(親知らず含む)約2,000〜6,000円1回+経過観察
セラミック冠(自費)1本 約8万〜15万円2〜4回
銀歯(保険適用)約3,000〜5,000円2〜3回

保険診療なら多くの治療が数千円台でおさまりますが、見た目や素材にこだわる場合は自費診療になります。治療前に必ず費用の説明を受けましょう。

やってはいけないNG行動

  1. 痛む歯に直接、鎮痛剤を詰める(やけど・潰瘍の原因に)
  2. 自己判断で抗生物質を飲む
  3. 「そのうち治るだろう」と放置する(神経が壊死すると治療が複雑化します)
  4. 強くうがいをする・つまようじで深くほじる

まとめ

急な歯の痛みは、原因を見極めて適切に対処することで、悪化を防ぐことができます。応急処置で痛みが落ち着いても、根本原因が解決しているわけではありません。本記事の内容は一般的な情報であり、個々の症状に対する診断・治療方針は必ず歯科医師にご相談ください。痛みを我慢しすぎず、早めの受診が結果的に治療期間も費用も少なく済むことが多いですよ。

参考情報

  • 厚生労働省「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」
    https://www.mhlw.go.jp/
  • 公益社団法人 日本歯科医師会「テーマパーク8020」
    https://www.jda.or.jp/park/
  • 一般社団法人 日本歯内療法学会「歯内療法ガイドライン」
    https://www.jea.gr.jp/
  • 日本口腔外科学会「歯の外傷の対応について」
    https://www.jsoms.or.jp/
  • American Association of Endodontists "Traumatic Dental Injuries Guidelines" (2020)

🔬 専門家のひとこと|歯科医師より

原因が多いので一概には言えませんが,まず患部を冷やす。お風呂とお酒はやめてください。市販の痛み止めも場合によっては有効です。やめてほしいのは,正露丸を詰めること・無理に歯みがきをすること。根の治療中でかぶせてある仮の蓋は,取れても大丈夫です。見極め方としては,一過性の痛みで鏡を見て歯のカタチに異常がなければ様子見でよいですが,欠損や歯ぐきの腫れが見えたら即受診を。休日診療所の情報は,かかりつけ医に事前に聞いておくと安心です。

⚕️ 医療情報についてのご注意

本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。