logo
あなたの歯のお悩みを解決歯科医師が考える理想の口腔ケア
口腔ケアグッズ2026-09-30約6分

市販のマウスピースと歯科で作るマウスピース|費用と効果の違い

市販のマウスピースと歯科で作るマウスピース|費用と効果の違い

市販のマウスピースと歯科で作るマウスピース|費用と効果の違いを徹底比較

「朝起きたら顎が痛い」「歯ぎしりを指摘された」「スポーツ中に歯を守りたい」——そんなときに頼りになるのがマウスピースです。ドラッグストアで数百円から買える市販品もあれば,歯科医院でオーダーメイドする1万円以上のものもあります。「実際どっちがコスパいいの?」と迷っている方に向けて,費用と効果の両面からわかりやすく解説します。

そもそもマウスピースって何のために使うの?

マウスピース(ナイトガード・スポーツガード)は,主に次のような目的で使われます。

  • 就寝中の歯ぎしり・食いしばりから歯を守る
  • 顎関節への負担を軽減する
  • スポーツ中の外傷から歯や口の中を守る
  • 歯の摩耗・破折の予防

特に歯ぎしりは,1本の奥歯に体重の2〜3倍の力がかかると言われており,放置すると歯のヒビや詰め物の破損につながることがあります。修復には1本あたり数万円〜十数万円かかるケースもあるため,マウスピースは「未来の治療費を減らす健康投資」と考えられます。

市販品と歯科製のマウスピース|費用と特徴を比較

項目 市販マウスピース 歯科で作るマウスピース
費用の目安 500円〜3,000円程度 保険適用で約3,000〜6,000円
(自費の場合10,000〜50,000円)
フィット感 お湯で温めて自分で成形するタイプが中心 歯型を取ったオーダーメイド
耐久性 数週間〜数か月 1〜3年程度(使用状況による)
用途 軽度の歯ぎしり・応急的な使用 就寝時用ナイトガード・スポーツ用・顎関節症の治療補助など
気軽さ その日から使える 受診・型取り・受け渡しで2回来院が目安

コスパで見るとどっちがお得?

単純な購入価格では市販品が圧倒的に安く見えますが,長期視点で計算するとイメージが変わります。

  • 市販品(1,500円×年4回交換):年間約6,000円,3年で18,000円
  • 歯科製ナイトガード(保険適用約5,000円・3年使用):3年で約5,000円

実は,歯科で保険適用のマウスピースを作れば,1日あたり約5円の投資で歯を守れる計算になります。さらに,将来的な歯の破折や被せ物のやり直し(1本8万円前後)を1回でも防げれば,元は十分に取れる可能性があります。

用途別|選び方の基準

1. 「試しに使ってみたい」なら市販品からでもOK

まずは自分に合うか試したい,出張や旅行の一時的な対策に使いたいという方は,ドラッグストアや通販で買えるボイル&バイトタイプが手軽です。1,000〜2,000円台で購入できます。

2. 「毎晩使う」「顎が痛い」なら歯科製一択

継続使用や顎関節症状がある場合は,歯科での作製をおすすめします。保険適用の条件(歯ぎしり・顎関節症の診断など)を満たせば3割負担で5,000円前後です。

3. スポーツ用途はフィット感重視

コンタクトスポーツでは,衝撃吸収性とズレにくさが安全に直結します。市販品よりも歯科製のカスタムメイド(自費:8,000〜20,000円程度)が安心です。

失敗しない購入・選択時の注意点

  1. 市販品は「合わないまま無理に使わない」:噛み合わせがずれ,かえって顎に負担がかかる場合があります。
  2. 厚みと硬さを確認:厚すぎると違和感が強く継続しにくく,薄すぎると耐久性に欠けます。
  3. 毎日洗浄する:水洗いだけでなく,週数回は専用洗浄剤の使用が衛生的です。
  4. 高温を避ける:熱湯や直射日光で変形するため保管場所に注意しましょう。
  5. 症状が強いときは自己判断せず受診:顎の痛み・開口障害・強い頭痛などがある場合は必ず歯科医師に相談してください。

長期的な「健康投資」として見るマウスピース

歯は一度大きく削ったり失ったりすると,元に戻すには高額な費用がかかります。インプラントなら1本30〜50万円,セラミッククラウンも1本10万円前後が相場です。月々わずか数百円の投資で歯ぎしりダメージを減らせるなら,将来の医療費・時間・ストレスを大きく節約できる可能性があります。

健康な歯は「一生モノの資産」。マウスピースは,その資産を守る保険のような存在だと言えます。

まとめ|まずは気軽に,本気で守るなら歯科へ

手軽に始めたい方は市販品から,長く快適に使いたい方は歯科製へ。ご自身のライフスタイルや症状に合わせて選ぶのがポイントです。気になる症状がある方は,自己判断せず一度歯科医師に相談してみてください。適切な一枚が,これからの歯の健康と家計を守ってくれます。


参考情報

  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯ぎしり」
    https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
  • 日本歯科医師会「テーマパーク8020」
    https://www.jda.or.jp/park/
  • 日本顎関節学会 公式サイト
    https://kokuhoken.net/jstmj/
  • 消費者庁「くらしの豆知識」
    https://www.caa.go.jp/

執筆:歯科医師

⚕️ 医療情報についてのご注意

本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。

歯

監修:岡村 裕彦(歯科医師・岡山大学 教授)|監修・編集方針を見る ›

👑 よく読まれている記事

  1. 1歯が急に痛くなった!応急処置と休日診療所の探し方・電話で伝える内容
  2. 2歯周病の治療費と期間|保険適用の範囲と通院回数の目安
  3. 3奥歯が欠けた!治療方法・費用・期間をわかりやすく解説
  4. 4音波歯ブラシと超音波歯ブラシの違いとは?選び方とおすすめ製品
  5. 5デンタルフロスは安い?1日10円台のコスパ最強品|歯科医師解説