logo
あなたの歯のお悩みを解決歯科医師が考える理想の口腔ケア
専門家コラム2026-08-075

矯正後に後戻りした!リテーナーとやり直し矯正について

矯正後に後戻りした!リテーナーとやり直し矯正について

「せっかく矯正で歯並びをきれいにしたのに,気づいたら少し戻ってきてしまった…」そんなお悩みを抱えていませんか?矯正治療後の「後戻り」は,実は多くの方が経験する現象です。今回は,後戻りが起こる理由や,リテーナー(保定装置)の役割,やり直し矯正(再矯正)について,わかりやすくお伝えします。

矯正後に「後戻り」が起こるのはなぜ?

矯正治療で動かした歯は,実はしばらくの間,元の位置に戻ろうとする性質を持っています。歯を支えている歯根膜や歯茎の繊維,あごの骨が新しい位置に安定するまでには時間がかかるためです。

特に後戻りが起こりやすいタイミングや原因には,次のようなものがあります。

  • 矯正終了直後(歯の周囲組織がまだ安定していない時期)
  • リテーナーの装着時間が不足している
  • 親知らずの影響で歯列が押される
  • 加齢による自然な歯列の変化
  • 舌で歯を押す癖,口呼吸,頬杖などの生活習慣

リテーナー(保定装置)の役割と種類

リテーナーは,動かした歯を新しい位置にとどめておくための装置です。矯正装置を外した後の「保定期間」に使用します。保定を怠ると,後戻りのリスクが高くなってしまいます。

主なリテーナーの種類

種類 特徴 費用の目安(自費)
マウスピース型(クリアリテーナー) 透明で目立ちにくい。取り外し可能 片顎 15,000〜40,000円程度
ワイヤー型(ホーレータイプ) 耐久性が高い。前歯の細かい調整が可能 片顎 25,000〜50,000円程度
固定式(フィックスタイプ) 歯の裏側にワイヤーを接着。装着し忘れの心配なし 片顎 20,000〜50,000円程度

※上記はあくまで目安で,リテーナーは基本的に自費診療となります。医療機関によって金額は異なりますので,通院先でご確認ください。

リテーナーはどれくらいの期間使うの?

一般的には,矯正装置を外してから最初の半年〜1年は1日20時間程度,その後は徐々に装着時間を減らし,就寝時のみに切り替えていきます。ただし,後戻りを防ぐためには数年〜生涯にわたって夜間だけでも使い続けることをおすすめされるケースも増えています。

後戻りしてしまった場合の対処法

「もう戻ってしまったけれど,どうすればいい?」という方に,選択肢をご紹介します。

1. 軽度の後戻り:リテーナーの作り直し・部分矯正

ほんの少しだけズレた程度であれば,新しいリテーナーを作り直して装着し直すことで対応できる場合があります。もう少し動きがある場合は,「部分矯正」で気になる箇所だけ整える方法もあります。

  • 費用の目安(自費):100,000〜500,000円程度
  • 治療期間の目安:3ヶ月〜1年程度

2. 中〜重度の後戻り:やり直し矯正(再矯正)

全体的に歯並びが崩れてしまった場合は,ワイヤー矯正やマウスピース矯正で再治療を行います。

  • 費用の目安(自費):600,000〜1,200,000円程度(最初の矯正より割引がある医院もあります)
  • 治療期間の目安:1〜3年程度(当初の治療より短くなるケースも)

※矯正治療は原則として健康保険の適用外(自費診療)です。ただし,顎変形症や特定の先天疾患など,一部の症例では保険適用となる場合があります。

後戻りを防ぐために,日常でできること

  1. 歯科医師に指示された時間,しっかりリテーナーを装着する
  2. 定期的にメンテナンスに通う(半年に1回程度)
  3. 舌で歯を押す・頬杖などの癖を意識して直す
  4. 親知らずの状態を定期的にチェックする
  5. リテーナーが割れた・合わなくなったら早めに相談する

まとめ

矯正後の後戻りは,決して珍しいことではありません。リテーナーをきちんと使い続けること,そして違和感を感じたら早めに歯科医院に相談することが,きれいな歯並びを長く保つポイントです。後戻りしてしまっても,部分矯正やマウスピース矯正など,症状に応じた対処法があります。

ご自身の歯並びやリテーナーの状態が気になる方は,自己判断せず,必ず歯科医師にご相談ください。一人ひとりのお口の状態に合わせた,最適な方法をご提案いたします。

⚕️ 医療情報についてのご注意

本記事は一般的な情報提供を目的としており,個別の診断・治療の代替となるものではありません。 症状・治療方針については,必ず歯科医師にご相談ください。 掲載情報は執筆時点のものであり,診療内容・費用・制度は変更される場合があります。

参考情報

  • 厚生労働省「歯科口腔保健の推進に関する情報」
  • 公益社団法人 日本歯科医師会「テーマパーク8020」
  • 公益社団法人 日本矯正歯科学会「矯正歯科治療に関する情報提供」
  • 医療広告ガイドライン(厚生労働省)

監修:現役の歯科医師|監修・編集方針を見る ›

👑 よく読まれている記事

  1. 1歯が急に痛くなった!応急処置と休日診療所の探し方・電話で伝える内容
  2. 2歯周病の治療費と期間|保険適用の範囲と通院回数の目安
  3. 3奥歯が欠けた!治療方法・費用・期間をわかりやすく解説
  4. 4音波歯ブラシと超音波歯ブラシの違いとは?選び方とおすすめ製品
  5. 5デンタルフロスは安くていい?コスパ最強品と選び方を歯科医師が解説